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6.14「そうだ、選挙に行こう!政策連合大集会」を開催いたしました

6月14日(水)午後6時半より、東京都新宿区の四谷区民ホールにて
「平和と暮らしを破壊する軍拡・原発・増税まっしぐら
岸田悪政にNO!NO!NO!
-そうだ、選挙に行こう!政策連合大集会-」
を開催しました。
会場を埋め尽くす市民が参集されるなかで熱気に包まれた集会が執り行われました。
貴重なご講演を下さった登壇者のみなさま、来賓として駆けつけて下さった新旧の国会議員のみなさま、
会場ならびにオンラインで参加下さった主権者のみなさま、
集会開催に際してボランティアとしてご尽力下さったみなさま、
また、ご寄付をお寄せ下さったみなさまに深く感謝申し上げます。

集会は次のプログラムに沿って実施されました。
第1部
ご講演
1.世界平和のために日本がなすべきこと
元内閣総理大臣 鳩山友紀夫様
2.ウクライナ戦乱と台湾有事
東アジア共同体研究所長 孫崎享様
3.私が原発を止めた理由
元福井地方裁判所裁判長 樋口英明様

第2部
来賓挨拶
参議院議員 高良鉄美様
元衆議院議員 川内博史様
衆議院議員 篠原孝様
ご講演
4.農業消滅(動画でのご講演)
東京大学教授 鈴木宣弘様
5.自民党は統一教会との関係を断ち切れるのか
ジャーナリスト 鈴木エイト様
主権者へのメッセージ  運営委員 安田節子
進行 運営委員 植草一秀

集会の全篇をウェブ上で公開しております。
https://youtu.be/LJEpK0YwSBA
ぜひご高覧ください。
また、IWJ様が動画を公開下さっております。
併せてご高覧下さいますようご案内いたします。
https://www.youtube.com/watch?v=AZJNkb6XreM

第1部ではウクライナ問題、台湾有事問題を中心に鳩山友紀夫元内閣総理大臣、孫崎享元外務省国際情報局長が講演されました。

昨年2月のウクライナ戦乱勃発後、日本のメディアはウクライナ=正義、ロシア=悪の図式で報道し続けてきました。
しかし、この図式は米国が西側世界に押し付けているもので、真実に即したものではありません。
ウクライナ戦乱が勃発した主因は米国とウクライナの不正にあると言って過言でないでしょう。
2004年と2014年にウクライナで政権転覆が生じています。
いずれも米国が水面下で工作活動を繰り広げた結果としての政権転覆でした。
2014年の政権転覆では、その直前にウクライナのヤヌコビッチ政権とEUとの間で最終合意が成立し、衝突は避けられる見通しでした。
しかし、話し合いによる問題解決を望まぬ米国がネオナチ勢力と結託してマイダン広場に集結した市民とウクライナ警官29名を狙撃して射殺。
これが引き金となり民衆が暴徒化して国会議事堂になだれ込み、ヤヌコビッチ大統領が国外退去する事態に発展したのです。
暴力革命を実行した部隊は非合法政府を樹立。
この非合法政府を世界で真っ先に国家承認したのが米国でした。
これこそ文字通りの「力による現状変更」です。
鳩山友紀夫元首相はこの点を明確に指摘されました。
樹立された非合法政府はウクライナ東部のロシア系住民支配地域に対して人権侵害と虐待行為を実行しました。
ロシア系住民がこれに抵抗して内戦が勃発しました。
このウクライナ内戦を収束するためにミンスク合意が制定されました。

この合意でウクライナ東部2地域に高度の自治権を付与することが確約されました。
東部2地域に高度の自治権を付与することにより内戦を終結させることが決定されたのです。
そのミンスク合意は国連安保理で決議されています。
ミンスク合意は国際法としての地位を確立したのです。
ところが、ウクライナ政府はミンスク合意を一方的に破棄しました。
陰で糸を引いたのが米国です。
ミンスク合意はウクライナがロシアと軍事対決する準備を整えるまでの「時間稼ぎのためのフェイク合意」だったと指摘されています。
ドイツのメルケル元首相が退任に際してこの重大事実を示唆したのです。
ウクライナをけしかけてロシアに対する不正義を実行させる。
その結果としてウクライナで戦乱が発生し、現地の市民、最前線に送り込まれる兵士が犠牲になる。
他方で、米国軍産複合体は一切の犠牲を払わずに巨大な利益を獲得する。

同じ図式で東アジアにおいて戦乱が創作される可能性があるのです。
ウクライナと同様に日本が中国に対して信義にもとる行動を示し、人為的に緊張関係が創作されています。
いざ軍事衝突が発生するときに、犠牲になるのは戦地の市民と最前線に送り込まれる兵士だけです。
米国は遠く離れた安全な場で武器販売の恩恵に蒙るだけです。

孫崎享氏はウクライナ戦乱の基本構図を正確に理解する発言を安倍晋三元首相が示していたことを指摘しました。
その上で、安倍氏銃殺事件と安倍氏の発言との間に因果関係があるとの推論を示されました。
安倍元首相銃殺事件は多くの謎に包まれています。
この事件の真相を明らかにすることも重要です。
山上徹也被告が銃砲を発射した位置と安倍元首相が受けた銃創の位置に物理的整合性がないことが最大の謎として提示されました。
しかし、この謎の真相を追求する言説は封じ込められています。
鳩山友紀夫元首相は安全保障のために核兵器の「抑止力」が重視され、その核兵器の「抑止力」の拡大競争が行われている現実を「抑止力のパラドックス」と表現し、これは平和を構築する方法でないと断じられました。
平和を構築するために必要なことは軍事力を増強することではなく、相互尊重、相互理解、相互信頼を確立する外交力であると指摘されました。
1970年代の中国との国交樹立、国交正常化に際して、中国は一つの中国と台湾の中国帰属を主張しました。
日本も米国も基本的に中国の主張を受け入れて国交正常化、国交樹立を実現しています。
より細かく分析すると、米国は中国の台湾中国帰属主張について認知するとの対応にとどめ、別途台湾関係法を制定して、米国の軍事出動についてオプションとして残す対応を示しました。
他方、日本はカイロ宣言の条項を認めるポツダム宣言の立場に立つことを明らかにしました。
カイロ宣言は台湾を中国が取り戻すことが戦争の目的であることを明記しており、台湾が中華人民共和国に帰属することを日本は日中共同声明で認めたと理解されます。
こうした歴史の事実、歴史的経緯を一方的に踏みにじる行為は正当でありません。
しかし、残念なことに、その正当でない行動を示しているのが中国ではなく日本なのです。
日本政府は日中国交正常化に際して尖閣領有権問題について中国政府と「棚上げ」することで合意しました。
このことは読売新聞が1979年5月31日付朝刊社説に明記しています。
ところが、2010年6月8日、菅直人内閣は内閣発足の初日に、「尖閣諸島をめぐる領有権問題はそもそも存在しない」との見解を閣議決定しました。
この閣議決定に基づいて尖閣海域の海上保安庁警備方式が変更され、尖閣海域中国漁船衝突事件が人為的に創作されたのです。
この事件を契機に日中関係は急激に悪化したのです。
ウクライナがミンスク合意を一方的に破棄してロシアとの軍事的緊張が人為的に高められたのと同じ図式です。
日本の軍事費が倍増され、敵基地攻撃が推進されています。
いざ戦乱が勃発するとき、犠牲になるのは戦地の市民であり、最前線に送り込まれる兵士です。
米国は戦地から離れた場所で安泰に暮らし、兵器販売の利益を享受するだけなのです。
フランスのマクロン大統領は米国の言いなりにならないことを明言しています。
これが独立国の普通の姿です。
日本は日本の国益に沿って外交を行うべきでしょう。
ところが、岸田首相はすべての側面において米国の言いなりになることに徹しています。
しかし、その行為は日本国民に最悪の不利益を供与するものです。
日本の平和を守る鉄則は、日本が近隣諸国との平和友好関係を構築することに尽きるのです。
ウクライナ問題を歴史の事実、歴史の経緯に沿って、検証することが出発点に置かれるべきです。
鳩山元総理、孫崎享氏のご高話は、日本で流布される西側情報の対極にあるものでしたが、どちらが真実に即しているのかは明白です。
日本国民は歴史の真実に基づく正論を正確に理解するべきだと言えるでしょう。

樋口様は「原発を止めた裁判長」として名高い元裁判官です。
『私が原発を止めた理由』((株)旬報社)
https://x.gd/tl0q2
はベストセラーになりました。
樋口様はご講演の冒頭で、裁判官は判決を述べる以外に人前で話す機会が少ないと語られましたが軽妙洒脱な語り口に聴衆は魅了されました。
以下が樋口様のご講演内容の概要になります。

3.11まで原発は絶対安全だとされていました。
しかし、3.11の前に原発は危ない、原発はいつか重大な事故を引き起こすと主張していた人々がいました。
3.11が起こり、どちらが誠実で賢い人か、どちらが不誠実で愚かな人かが判明しました。
岸田首相には自分の考えがないと言われます。
その代わりに人の話を聞かれます。
そうなると重要なことは誰の話を聞くかになります。
しかし、岸田首相が聴くのは不誠実で愚かな人の話なのです。
脱原発の一番の敵、障害は、岸田政権や電力会社のように見えますが、実は違う野田と思います。
一番の敵は我々の心のなかにある「先入観」なのです。
これが最大の敵なのです。
政府がこれだけ推進しているのだから、原発は本当は必要なのではないか。
政府がこれだけ推進するのだから、原発は安いのではないか。
3.11があって再開された原発だから、それなりに安全になっているのではないか。
このような思い込みが最大の敵なのではないでしょうか。
そして、最大の敵は、原発問題は高度に専門的な判断を必要とするものであるとの思い込みです。
裁判官も判断できないような高度な問題であるとの思い込み。
これが最大の敵なのです。
しかし、原発の問題は難しいものではありません。
最重要事項はたったの二つです。
第一は、原子炉に、電気を使い、水を送り続けるという「人の管理」が必要不可欠であること。
第二は、人の管理に問題が生じて事故が発生すると壊滅的な影響が生じるということ。
この二つが問題の本質です。
3.11で日本の総責任者3人がことごとく東日本壊滅を覚悟しました。
しかし、信じられない数々の奇跡が重なり、東日本壊滅が回避されました。
だからといって、このリスクを軽視するわけにはいきません。
岸田内閣は老朽化した原発の運転期間延長を決めました。
原発は航空機に喩えられます。
想定しない不具合が次から次に起こるのです。
航空機でこの事態に直面したら何が起こるでしょうか。
答えは自明です。
ですから、老朽化したものを使うことは許されません。
しかし、岸田首相は老朽化した原発の使用を認めました。
岸田首相は運転を止めている原発の停止期間を耐用年数から除外することを決めましたが、使用していなくても設備は老朽化するのです。
人間だって仕事をせずにぼーっとしているだけで老朽化します。
機械が老朽化しないわけがないのです。
3.11で東日本は壊滅しかけました。
原発というのは、いざ事故が起きてしまうと想像を絶する被害が発生するものです。
しかも、その事故は電気で水を送り込むという「人の管理」を外れただけで起きてしまうのです。
このことから、原発はリスクが大き過ぎるからやめるべきだと多くの人が考える一方、
それに匹敵する多くの人が、それだけリスクの大きな原発を動かすのだから、それなりの対応が取られているはずだと思い込んでしまうのです。
この「先入観」こそが最大の敵なのです。
日本の原発は震度6弱が来ると危なくなり、震度6強が来ると本当に危なくなり、震度7が来ると絶望的になります。
これが日本の原発の耐震性能です。
原発の裁判を普通の人は、原発に強い地震が来たときに、原発が大丈夫かどうかが争われていると思うでしょうが、実は違います。
電力会社は原発の敷地内にだけは強い地震が来ないから安心して下さいと主張しているのです。
この電力会社の説明を信用するかしないか。
これが現実の裁判の争点なのです。
だから、正しい判断は一瞬で分かります。
しかし、正しい判断は示されません。
目が曇っているのです。
最高裁は何を言っているのでしょうか。
最高裁は、原発訴訟は複雑困難訴訟、高度専門技術訴訟だと言っています。
私は福井地裁裁判長時代に原発訴訟が専門技術訴訟であるとは一度も思ったことがありません。
しかし、たかが田舎の裁判長、一方は最高裁。
どちらが正しいのか、という「先入観」で判断されてしまいます。
地震の予知はできません。
だから、耐震性の低い原発は極めて危ないのです。
この自明な論理が通用されていないことが問題なのです。
そして、原発問題の本質とは何か。
原発問題の本質は国防問題です。
ウクライナはザポリージャ原発を簡単に明け渡しました。
原発は最大の弱点になります。
日本には海岸線に54基の原子炉があります。
これは日本が憲法9条を守るために置いたものとも感じられてしまいます。
日本の保守政治家を自認する人々は原発を放置したまま敵基地攻撃などと叫びます。
思わず頭がクラクラするのですが、彼らは、テロリストは原発を狙わないというテロリストに対する高い信頼を置いているとしか思えません。
NHKが南海トラフ地震を特集していましたが伊方原発に一言も触れませんでした。
原発問題に触れない防災、防衛議論は空理空論でしかありません。
短期間に国を滅ぼすものは戦争と原発しかありません。
だから、その両方をなくすべく我々は努力しなければならないのです。

第2部では来賓の高良鉄美様、川内博史様、篠原孝様よりご挨拶をいただきました。
その後、ご講演をいただきました。

鈴木宣弘様からはご体調不良のため動画で登壇をいただきました。
https://x.gd/qvqXI
演題は「農業消滅」です。
現在起こりつつある食料、農業、命を守ることに対する危機の高まりについてご講演をいただきました。
ご講演の概要は以下になります。

日本の食料自給率。
カロリーベースで日本の食料自給率は38%とされますが実態はもっと低いのです。
野菜の自給率は8割と言われますが種子は9割が海外で採種されたものです。
その種子の供給が止まれば自給率は8%になります。
化学肥料はほとんどを輸入に依存しています。
この供給が止まれば収量は半減します。
こうなれば野菜の自給率は4%にまで落ちます。
国際物流が不安定であることはコロナ禍の世界で実証済みです。
中国の食糧需要が増大すれば中国は日本に食料を供給しなくなるかも知れません。
ロシア・ベラルーシは敵国日本に肥料を供給していないのです。
インドは世界の食糧事情悪化を踏まえて国内供給を優先して輸出を抑止する方針を示しており、これに倣う国が30ヵ国にまで膨らんでいます。
現状を踏まえれば、いまやるべきことは、日本の農業、酪農、畜産の人々と一体になって国民の命を守る食料を、どうやって国内で確保するのかを考えることです。
したがって、いかに食糧自給率を高めるかという議論が活発になっていなければおかしいのですが、現実はまったく違います。
いざというときに自給率を上げればよく、それはサツマイモだという議論がなされています。
全国の学校、ゴルフ場、道路に土を盛り、サツマイモを育て、3年間を3食サツマイモで凌ぐという話が出ているのです。
そうではなく、農業、酪農、畜産を守り、国民の命を守る方策が必要なのです。
ところが、いまSDGsがらみの議論で田んぼのメタンガスや牛のゲップが温暖化の原因などという話が出ています。
田んぼは1000年も前からありますし、牛もそれより前からゲップしています。
工業化した畜産や肥料を使い過ぎる農業の見直しは必要ですが、いまあるものをすべて棄てるというのは極論です。
あげくの果てにコオロギ・培養肉・人工肉・人工卵が出てくるのは狂気の沙汰と言えるでしょう。
農業を消滅させてコオロギ食べようではなく、農業、酪農、畜産を守ることが最重要なのです。
農業・酪農・畜産は肥料が2倍、餌が2倍、燃料が4倍に値上がりして赤字に苦しみ、どんどん潰れています。
世界では農民のデモも起きていますし、オランダでは農民市民党が選挙で第一党になりました。
有事法制で有事にサツマイモ生産を強要する提案も見られますが、いまのままでは、その前に農家は消滅してしまいます。
こんななか、防衛予算をいきなり43兆円にするなどという話が出ていますが、他国は、まず食料を自給して、その上で経済制裁などの話をしています。
日本が金魚の糞のように出ていっても、その前に国民が餓死してしまうのではお話になりません。
国民の命を守る食料を確保もせずに敵を攻撃するなどという議論も異常としか言いようがありません。
いま必要なことは、農業・酪農・畜産の人々と市民が一体になり、生産者・消費者の区別をなくし、耕作放棄地をなくし、安全・安心な食料を国内で安定的に確保する方策を考えることです。
ローカル自給圏、コミュニティー、ネットワークを作ることが重要なのです。
武器には5年で43兆円もの予算をつけました。
太陽光買い取り費用だけで4.2兆円も用意しました。
この金額でも農水予算の2倍です。
1970年の農水予算は1兆円で防衛予算の2倍でしたが、農水予算はいまだに2兆円で実質的にどんどん減らされているのです。
米国は軍事・エネルギー・食料が国家存立の3本柱と言っていますが、そのなかでも命を守る食料が根源ではないでしょうか。
米国は占領政策の延長線上で日本人に米国の余剰生産物を食べさせ、貿易自由化で食料自給率を低下させ、食の安全をも脅かしています。
いまこそこの流れを打破しなければなりません。
「正義は勝つ」
こともあることを知って力を合わせましょう。

最後に講演されたのはジャーナリストの鈴木エイト様。
鈴木エイト様は2002年に街頭で統一教会による正体を隠した偽装勧誘阻止活動を開始。
2009年創刊の『やや日刊カルト新聞』に参加し、副代表を経て現在は主筆を務めています。
2011年から『週刊朝日』、『AERA』、『週刊東洋経済』、『週刊ダイヤモンド』、『週刊金曜日』、『文藝春秋』等に寄稿を続けています。
2018年から2021年に扶桑社WEBメディア「ハーバービジネスオンライン」に統一教会と自民党・安倍政権の関係を暴く連載記事
「政界宗教汚染~安倍政権と問題教団の歪な共存関係~」
を掲載。
このなかで2022年7月に安倍晋三元首相銃撃事件が発生しました。
その後、
『自民党の統一教会汚染 追跡3000日』(小学館)
『自民党の統一教会汚染2 山上徹也からの伝言』(小学館)
などのベストセラーを出版されています。

鈴木エイト様のご講演の概要は以下になります。

統一協会は偽装勧誘や霊感商法などの数々の社会問題を引き起こしてきた宗教団体です。
数々の関連団体を持つ政治経済団体というのが実態です。
反共組織を使った政治工作を長年やってきました。
文鮮明と韓鶴子の二人体制でしたが11年前に文鮮明が死去し、それ以後は韓鶴子の独裁体制に移行しています。
米国では1978年にKCIA・統一協会による政治工作活動=コリアンゲート事件についてフレイザー報告書がまとめられています。
米国は議会が統一協会の問題をしっかりと検証しました。
これに対して日本では、統一協会が歴代の首相経験者などの保守派の政治家に取り入って、のし上がってきました。
このなかで統一協会は日本を金づるとして霊感商法を初期から推し進めてきたのです。
東西冷戦が終焉して勝共連合の存在意義がなくなったときに、統一協会は文化共産主義という言葉を作り、反ジェンダーの運動を通じて保守派の政治家を取り込んできました。
カメレオン的に主義主張を変えて保守派の政治家、政治勢力に取り入ってきた団体です。
統一協会は有力な政治家の後ろ盾ができたことで取り締まりが十分に行われずに、組織体制の維持が長年続いてきたのです。
鈴木エイト様がかかわるきっかけになったのは21年前に偽装勧誘の現場に遭遇したことでした。
手相や意識調査の形態で偽装勧誘をしているのをやめさせる活動を始めたのです。
勧誘では教団関係者が被勧誘者をビデオセンターに連れて行き、2ヵ月くらいのスパンでマインドコントロールによる教化を図っていました。
エイト様はビデオセンターに立ち入る、あるいは、外で待ち伏せして被勧誘者に事実を知らせ、勧誘されている人を救出する活動をしてきました。
その結果、エイト様が教団から全国指名手配されることになりました。
天福函と呼ばれる430万円献金するともらえる箱などがあり、信者は多額の献金をさせられてきました。
2011年の教団の内部文書では年間約600億円の献金のうち200~300億円が教祖一族に送られていたということになります。
献金の被害額は、集計上は1237億円ですが、実態は1兆円を超えているという指摘もあります。
破壊的カルトと言われる所以は、信者の人生や家族も破壊されてしまうという面にあります。
2009年に強制捜査が行われましたが、本部への強制捜査の寸前に警察出身の有力政治家が介入してストップさせられました。
これを機に教団は政治家対策をさらに強化したのです。
政治家の追及を始めたのは、地方で統一協会の力を借りて議員になりながら追及を受けると信者をポイ捨てにするような議員がいたためです。
国会議員の追及を始めたのは、2013年参院選で北村経夫氏の選挙応援のために安倍晋三氏と菅義偉氏が統一協会と裏取引したという資料を掴んだことがきっかけです。
そもそもは、2000年に男女共同参画基本法が制定され、
「2005年の計画見直しに際して安倍晋三官房長官と山谷えり子内閣府政務官でチェックできるように関係省庁に働きかける」
という内部文書があったことがきっかけです。
ここから共存共栄関係が始動しました。
そして、安倍政権発足後は政権幹部が教団との関わりを強めました。
エイト様が力点を置かれたのは、二世信者が政治家などに利用されることが多くなった点についてです。
2016年に「ユナイト」という保守派を支持する学生の運動が出現し、自民党の平井卓也議員がユナイトを紹介する報道を引用して
「学生はシールズに代表されるというのは間違いです」
と述べました。
エイト様は怪しいと感じてユナイトの実態を調べたのです。
統一協会は全世界で国会議員連合という組織を作り、2017年11月に日本でも100人規模で国会議員を取り込みました。
安倍内閣、菅内閣が教団幹部を首相官邸に招待していた証拠も掴みました。
その一方、教団の韓鶴子は反日思想を全開にして安倍晋三首相を「屈服と教育の対象と設定」することを内部で発信していたのです。
メディア報道は「空白の30年」です。
問題の本質は「宗教と政治」ではなく「反社会的活動を展開するカルト団体と政治家は関わってはならない」ということです。
これをどう防ぎ、規制をかけるのかが政治に求められる課題です。
しかし、自民党が実施した自主点検はひどいものでした。
全体の構造は教団が自民党に取り入ったということでなく、教団と自民党が共存共栄関係を築いてきたということです。
そこにメディアの監視がまったく届かず、関係がエスカレートしたこと。
これが安倍元首相銃殺事件で可視化されたのです。
岸田首相は未来に向けて関係を断つと言いますが、過去を検証しないと関係を断つことはできません。
兵庫県警の赤報隊資料に自民党本部に勝共連合メンバーが10人くらいいると記されています。
自民党は組織的に関係がないことは確認済みとしているが違うのではないでしょうか。
解散命令請求については安心していただいてよいと思います。
とても「熱い」夏になるでしょう。
また、フレイザー報告のような正規の調査機関設置と調査報告書の作成が必要不可欠です。
カルト問題は人権問題です。
岸田首相が「誰の話を聞いているか」が重要ですが、この件に関しては菅義偉氏だと思います。
菅義偉氏をしっかりウオッチする必要があります。

すべてのご講演終了後、「集会からのメッセージ」が運営委員安田節子より発表されました。


2023年6月14日

-そうだ、選挙に行こう!政策連合大集会-
からのメッセージ

私たちの憲法は次の言葉から書き始められています。
「日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、(中略)主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。」
私たちの政府を私たちの一票で作り上げる。これが国民主権、議会制民主主義の基本です。
政策連合=オールジャパン平和と共生は、私たちにとって何よりも大切な基本政策を明確にして、その基本政策を共有する市民と政治勢力の連帯を呼びかけています。私たちが求める基本政策を現実の政治のなかで実現するには、この政治勢力が国会で多数の議席を獲得して政権を作り出すことが必要です。
このことを明確な目標に据えて、その実現のためにみなで力を合わせてゆこうではありませんか。
私たちが掲げる五つの最重要の基本政策があります。
1.日本を「戦争をする国」にせず、「戦争をしない」平和主義を堅持する
2.原発を廃止する
3.経済政策を「弱肉強食」追求から「共生」追求に転換する
4.安心・安全の食料の安定国内確保を実現する
5.命の尊さを心に刻み医薬品による悲惨な被害を発生させない
この基本政策を共有する市民と政治勢力が連帯して、来る衆議院総選挙を勝ち抜いて参りましょう。
現在の選挙制度では、当選者がただ一人の小選挙区が基軸に置かれています。この選挙制度の下で国会過半数議席を獲得するには強力な選挙協力が必要不可欠です。基本政策を共有する政治勢力が連帯して候補者を一本化すること、そうすれば勝利を勝ち取ることができます。そのためには、党派の壁を超え、主権者である私たちが選挙協力を主導していかなければなりません。
その連帯を実現させることができれば、必ず、日本政治を変えられる。いえ、変えてゆかねばなりません。
弱肉強食・利益至上主義の戦争創出・食料支配・原発推進で世界は闇に包まれ、平和と暮らしは脅かされています。いまこそ日本政治を刷新して、誰もが笑顔で生きてゆける社会を実現してゆきましょう。
この国の政治は私たち市民が決める。私たち市民の手で、日本を平和で明るく、誰もが笑顔で生きてゆける社会に、必ず変えてゆくことを高らかに宣言して、
「そうだ、選挙に行こう!政策連合大集会」からのメッセージとします。

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集会アピール

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